インフルワクチン逼迫恐れ=今冬の供給減―厚労省「13歳以上は接種1回に」

今冬の流行に備えたインフルエンザワクチンの供給量が例年より少なく、需給が逼迫(ひっぱく)する恐れが出ている。当初選んだワクチン製造株の増殖が悪く、急きょ別の株に切り替えたためだ。供給量は約2528万本(約5056万回分)と昨シーズンの推定使用量より約114万本少なく、過去10年間で2番目に少ない。

効率的に使えば定期接種対象の高齢者や接種希望者に行き渡らない事態は避けられそうだが、厚生労働省は「13歳以上の接種は2回ではなく、原則1回にしてほしい」と呼び掛けている。

国立感染症研究所が毎年、インフルエンザの流行を予測した上で、製造するワクチン株を選定。厚労省の決定通知を受けたメーカーが鶏卵を使って製造する流れ。同省によると、昨シーズンは約2784万本が製造され、推定約2642万本が使われた。

今シーズン用には4株が選定されていたが、決定直前にうち1株の増殖率が想定よりも悪く、最大で昨シーズンの7割しか生産できないことが判明。そのままでは混乱が起きると判断して新たに選び直したものの、製造が出遅れた。

例年1~2月が流行のピークで、接種は12月中旬までが望ましいとされるが、最大供給量に達するのは12月の第3週にずれ込む。地域によっては接種時期の遅れも懸念され、厚労省は医療機関や卸売業者に在庫管理の徹底や偏在対策を要請。13歳以上の接種回数も12歳以下のように2回ではなく、原則1回を求めている。

同省担当者は「基礎疾患で免疫が抑制されている人は医師の判断で2回接種となる場合もあるが、1回接種の励行で昨シーズンと同程度の接種者数を確保できる」としている。

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