「体制整った病院でのみ実施を」=「常勤」の麻酔医不在―無痛分娩事故で遺族・大阪

大阪府和泉市の「老木レディスクリニック2」で無痛分娩(ぶんべん)中に女性が死亡した事故で、亡くなった長村千恵さん=当時(31)=の遺族が6日会見し、「無痛分娩は体制が整った施設のみで行うべきだ」と再発防止を訴えた。

長村さんは麻酔後に意識を失い、10日後に死亡。府警は6日、適切な回復措置を怠った業務上過失致死容疑で男性院長を書類送検した。院長は麻酔を失敗した上、経過確認も怠っており、異変に気付くのが遅れたとされる。同院は麻酔科医の常勤をうたっていたが、当時は不在で、異変後の処置にも参加していなかった。

会見した父親の安東雄志さん(68)は「病院はホームページで、常勤の麻酔科医が行うと思わせる案内をしていた」と指摘。麻酔ミスではなく、ショック反応を疑うなど異変後の対応にも問題があったと批判し、「娘も『しっかりした体制のいい病院だから』と話していたのに」と唇をかんだ。

長村さんは長女出産後に腰を痛めたため、次女出産で無痛分娩を希望。しっかり者で、評判などを調べて病院を決めたという。「2歳の長女は『ママに会いたい』と泣くこともある」と声を詰まらせた安東さん。「体制が不十分な個人病院では、無痛分娩を行うべきではない。娘の死を無駄にしないで」と訴えた。

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