氏名公表の男性「国は謝罪を」=強制不妊訴訟で第1回弁論―札幌地裁

旧優生保護法に基づき障害者らが不妊手術を強制された問題で、国が救済措置を怠ったなどとして、札幌市の小島喜久夫さん(77)が国に1100万円の損害賠償を求めた訴訟の第1回口頭弁論が28日、札幌地裁(岡山忠広裁判長)であった。小島さんは氏名を公表して訴訟に臨んでおり、「国が責任を認めて謝罪をきちんとしてほしい」と訴えた。国側は請求棄却を求めた。

小島さんは法廷で「手術を受けたことを誰にも言えず、子どもができないことを妻に説明できず、一人悩み苦しんできた」と声を震わせた。裁判後の記者会見では、「思い出すのは胸が苦しいし、やっぱり嫌。でもこういうことはあってはならないから、頑張りたい」と話した。

国は国家賠償法があるため、救済制度の立法義務はなかったと反論。原告側が主張する旧優生保護法の違憲性については「認否する必要性は乏しい」とした。

訴状によると、小島さんは19歳のころ、同市の病院で精神障害を理由に不妊手術を強いられた。子どもをつくる自由を奪われたとして、憲法の保障する幸福追求権としての自己決定権を侵害されたと主張。身体的、精神的に苦痛を受けたと訴えている。

時事通信社

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