小児脳腫瘍の増殖抑制=マウスで薬剤効果確認―東大・京大

最も悪性度の高い小児脳腫瘍を増殖させる主要な2遺伝子を特定し、これらの遺伝子を阻害する薬剤の効果をマウス実験で確認したと、東京大医科学研究所の山田泰広教授や京都大大学院生寺田行範さんらが5日付の米科学誌セル・リポーツに発表した。実験成果を手掛かりとして治療法開発を目指す。

この小児脳腫瘍は「エーティー・アールティー」と呼ばれ、発症すると半数以上の患者が1年以内に死亡する。さまざまな遺伝子の制御に関わる「SMARCB1」という遺伝子の変異が原因の一つだが、この変異だけではマウス実験で病態を再現できない。

山田教授らは同遺伝子を変異させた人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)を使う実験で、幹細胞から神経細胞に変わる過程を逆戻りさせる遺伝子群を活性化させると、病態を再現できることを発見。「EZH2」など2遺伝子の働きを阻害する薬剤が腫瘍の増殖を抑えることをマウス実験で確かめた。

時事通信社

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