介護申請、コロナで急減=外出控え影響、全国で2割マイナス―時事通信調査

介護サービスを受けるために必要な「要介護認定」の申請件数が、新型コロナウイルス感染拡大の影響が深刻化した3月以降、全国で大幅に減少していたことが26日、時事通信の調査で分かった。必要な人がサービスを受けられていない可能性が高く、専門家は筋力や認知能力の低下につながると懸念する。

調査は都道府県庁所在地(東京都は新宿区)と政令市の計52市区に、1~5月の要介護認定の新規申請件数などを尋ね、昨年の同期間と比較した。

その結果、コロナの影響が少なかった1月は増加と微減が大半で、全国の申請総数は昨年並みだったが、その後は感染拡大に比例する形で減少。5月は全市区でマイナスとなり、31市で2割以上、福井市や青森市など4市は3割以上の大幅減になった。

緊急事態宣言が出ていた4、5月の減少が顕著で平均23%減。札幌など複数の市が「感染予防で申請を控えたとみられる」と回答。認定に不可欠な訪問調査などの接触が忌避されたといい、申請後に調査を拒む申し出も多かったという。

関東地方の自治体担当者は「申請がないとニーズや状態の把握もできない。我慢して症状を悪化させた高齢者がいるはずだ」と警戒した。

介護サービスを利用中の人が、要介護度を変更したい場合に行う「区分変更申請」についても傾向は同様で、4、5月はともに7割以上の市区で減少。ただ、多くで5月の方が減少幅が縮小しており、長野市などでは6月は昨年を上回るペースで申請が相次いだという。

宣言解除を受け、利用施設などの助言を得られる人が先行して申請を再開したとみられ、新潟市は「施設入所が必要など切迫した人が、収束のタイミングで申請に踏み切った」と推測。中部地方の担当者は「周囲との交流が再開すれば、施設の休止や利用自粛で体力が衰えた人が、次々見つかるのでは」と懸念した。

時事通信社

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