感染急拡大「可能性高い」=コロナ分科会、対策強化求める緊急提言

政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会(会長・尾身茂地域医療機能推進機構理事長)が9日、持ち回りで開かれた。国内の感染状況について、適切な防止策を取らなければ「急速な感染拡大に至る可能性が高い」として、対策強化を求める緊急提言をまとめた。

緊急提言は、クラスター(感染者集団)への踏み込んだ対策を要請。接待を伴う飲食店に対する検査・相談体制の拡充について、地方都市を含め早急に進めるべきだと訴えた。外国人コミュニティーや大学・専門学校でも、言葉の違いや無症状感染者の多さから、クラスターの検知などが難しくなっていると指摘。情報発信や相談体制の強化を求めた。

動画投稿サイトなどを活用し、感染リスクが高まる場面や、会食時の感染防止策を周知するよう提言。冬に向けて寒冷地の具体的な感染防止策を示すことも盛り込んだ。

政府が進める外国との往来再開に伴い、検疫実施数や陽性者数の公表も要請した。

尾身会長は同日夜の記者会見で、北海道の新規感染者数が初めて200人に達するなど、各地で感染が再拡大しつつある状況を踏まえ、「全国的にも徐々に感染が増加しているのは間違いない」と強調。提言でも、感染者が急増する状況を示す「ステージ3」に当てはまると判断すれば、休業要請や感染地域への移動自粛など「社会経済活動に制約を求める強い対策を行う必要がある」と警鐘を鳴らした。

一方、菅義偉首相は9日の自民党役員会で「先週後半より連日、新規陽性者数が1000人を超えるなど、最大限の警戒感を持って対処する必要がある」と表明。その上で「爆発的な感染を防ぎ、国民の命と健康を守り抜くため、地域を絞った大規模、集中的な検査、専門人材の応援派遣などの対策を講じていく」と強調した。

時事通信社

(Copyright©2007時事通信社)