インド、1日の感染者世界最多=「二重変異」も影響か―新型コロナ

【ニューデリー時事】インド政府によれば、22日午前8時までの24時間の新型コロナウイルス新規感染者数が31万4835人となった。米疾病対策センター(CDC)が発表した今年1月8日の米国の31万3310人を上回り、1日当たりの新規感染者数として世界最多となった。インド各地では、病床や医療用酸素が不足し、医療崩壊の危機となっている。

インドでは3月中旬から急激に感染が再拡大。「二重変異ウイルス」や、1月中旬にワクチン接種が始まったことによる気の緩みが原因とみられている。国内で発見された二重変異ウイルスは、英国型に似たものなど二つの変異株の特徴を併せ持ち、感染力が高くワクチンも効きにくいとされる。

感染拡大防止のため、首都ニューデリーなど各地で都市封鎖といった行動規制が敷かれている。モディ首相は20日のテレビ演説で「工業用酸素の転用などで、全ての患者に必要な(医療用)酸素を届けるよう努める」と強調。国民に平静を呼び掛けたが、22日も酸素不足は収まっていない。

西部ナシクの病院では21日、混乱の中、酸素漏れが発生。約30分にわたり酸素供給を絶たれた新型コロナ患者22人が死亡した。

全国的な病床不足も深刻化している。一つのベッドに複数の患者が寝ていたり、廊下で治療を実施したりする姿が連日のように報じられている。

感染の急拡大で、ワクチン接種を求める人が増加。22日までに1億1300万人以上が少なくとも1度目の接種を受けた。

ただ、供給体制の不備から、全土の接種拠点で「ワクチン不足」も発生している。地元メディアによれば、政府は19日、国内のワクチン製造2社に対し、生産設備増強のための助成を特例で承認。増産を目指すが、世界保健機関(WHO)主導のワクチン共同調達の国際枠組み「COVAX」向けなど輸出分の供給見通しは依然立っていない。

時事通信社

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