学校に看護師ら2800人=医療ケア児の通学支援―文科省

文部科学省は、人工呼吸器やたんの吸引などが日常的に必要な「医療的ケア児」が学校に通いやすい環境を整えるため、公立学校に看護師らを配置する自治体への支援を強化する方針を固めた。新たに2800人の配置を目指す。学校教育法施行規則を近く見直し、学校の支援スタッフに看護師らを追加する。

厚生労働省の推計では、在宅で治療を受ける医療的ケア児は約2万人。ただ、看護師らのサポートを受けられるのは主に特別支援学校に限られており、長距離通学を余儀なくされたり、通学自体を断念したりするケースが少なくないという。文科省によると、2019年の時点で私立を含む全ての幼稚園と小中高校に在籍する看護師は計1122人。

そこで文科省は、公立学校に看護師や保健師を配置する自治体を財政支援し、医療的ケア児が身近な学校に通える環境を確保する。低年齢の子どもの場合、トイレなどで手助けが必要となるため、主に小学校への配置を想定している。

看護師らは配置先で、人工呼吸器による呼吸管理や胃ろう、たんの吸引のほか、体調が急変した場合の診療補助などに当たる。人件費の一部を国が補助する。同省は22年度予算概算要求に関連経費を計上する。

医療的ケア児をめぐっては、国や自治体に支援の責務があることを明記した法律が先の通常国会で成立した。同省は、新型コロナウイルス感染拡大やワクチン接種への対応で、看護師が全国的に不足する中、自治体への支援を通じ必要な人材の確保につなげる。現在は勤務していない「潜在看護師」の活用も呼び掛ける。

時事通信社

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