ワクチン異物はステンレス=機器破片、製造過程で混入―モデルナ製・厚労省

厚生労働省は1日、使用を見合わせていた米モデルナ社製の新型コロナウイルスワクチンに混入していた異物について、製造機器の破片でステンレスだったと発表した。同社などが詳しい成分と混入の経緯を調べていた。ステンレスは心臓の人工弁などに使用されており、厚労省は「健康や安全に過度のリスクをもたらすことはない」とし、ワクチンの有効性にも問題はないとしている。

同省は同じ製造番号など計約163万回分の使用を見合わせているが、政府はこのうち50万回分強が接種済みと明らかにしている。

同省や国内でモデルナ製の流通を担う武田薬品工業によると、日本向けワクチンを製造するスペインのロビ社が調べた結果、製造ラインで瓶に栓をする過程で、機器に取り付けられた金属部品同士がぶつかり合う不具合で摩擦が発生。混入につながった可能性が高いと判明したという。

調査結果を受け武田薬品は、使用を見合わせている三つの製造番号のワクチンの自主回収を決めた。これらは全国計901会場に納入されていた。同社は、この不具合は使用見合わせ中の製品に限られるとしている。

これまでに明らかな健康被害は確認されていないが、対象ワクチンを接種された男性2人が死亡したことが分かっている。厚労省は、現時点での接種との因果関係は不明としており、引き続き情報収集を続ける。

異物は8月26日までに、東京都と埼玉、茨城、愛知、岐阜各県にある計8カ所の接種会場で見つかった。いずれも製造番号が「3004667」の製品で、厚労省は同時期に同工場で製造された「3004734」「3004956」と合わせて使用を見合わせていた。

時事通信社

(Copyright©2007時事通信社)