新型コロナ対策、「第6波」の備え急務=病床確保へ法改正も―新内閣の課題

4日発足の岸田内閣でも、新型コロナウイルス対策は最優先テーマだ。今冬にかけて「第6波」到来が懸念される中、医療供給体制の備えは急務。医療機関への要請に強制力を持たせる法改正なども視野に入れる。リバウンド(感染再拡大)を制御しつつ、社会経済活動の再開につなげられるか、困難なかじ取りが求められる。

新型コロナ対策の緊急事態宣言とまん延防止等重点措置は、9月末で約半年ぶりに全面解除された。しかし、冬場は換気状況などが悪くなりがちで、感染症専門家は「遠からず次の波が来る」と明言する。厚生労働省は今月1日、「第5波」と同程度のリバウンドを念頭に、医療従事者や病床の確保などを都道府県に通知。自宅療養者への「抗体カクテル療法」なども含め、自治体との緊密な連携が不可欠となる。

一方で、政府はワクチン接種や陰性証明を条件に、飲食店の酒類提供やイベントの開催制限などを緩和する「ワクチン・検査パッケージ」導入を調整中。経済界などからの期待が高まる反面、大規模なリバウンドを警戒する医療関係者らを中心に、慎重な運用を求める声も根強い。実施時期などの判断は新内閣に引き継がれた形で、今後調整が本格化する。

厚労省は、来年の通常国会を見据えて(1)医療従事者や病床の確保などで強制力のある措置を可能にする感染症法改正(2)緊急時に国内で未承認のワクチンや治療薬の早期使用を認める医薬品医療機器法改正ーの検討を進めている。新型コロナ対策の特別措置法についても、ロックダウン(都市封鎖)を念頭により強力な規制を求める意見があり、新内閣の対応に注目が集まる。

ワクチン接種も引き続き課題だ。今月から11月の早い時期に希望者全員の2回接種を完了する政府目標の実現が最初のハードルとなる。欧米各国で進む3回目の追加接種も年内に始める方針で、対象の選定や接種場所の確保など、詰めの調整を急ぐ必要がある。

時事通信社

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