コロナ感染「全国で増加傾向」=夏休みで拡大懸念―厚労省助言組織

新型コロナウイルス対策を助言する厚生労働省の専門家組織「アドバイザリーボード」は30日、全国の感染状況が「上昇傾向に転じた」との見解を示した。今後は夏休みなどで感染者の増加が見込まれるとし、「医療提供体制への影響も含めて注視していく必要がある」と注意喚起した。

座長の脇田隆字・国立感染症研究所長は会合後の記者会見で、「下げ止まりから増加局面に入った」と指摘した。より感染力が強いとされるオミクロン株の別系統「BA.5」の検出割合が東京都内で増えており、「置き換わりで増加が加速する可能性がある」と述べた。

専門家組織によると、大都市圏を中心とした29都府県で増加傾向にあるという。ワクチンの効果は時間の経過とともに減少することから、高齢者らへの4回目接種を着実に実施するよう求めた。

時事通信社

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