水虫について -2005年4月1日掲載-

水虫とは?

水虫とは、白癬菌という真菌の一種が足に感染した状態のことをいいます。真菌とは人の身近にある「カビ」の一種です。

カビの仲間には、良いことをするカビと、悪いことをするカビがあります。人にとって有益なカビは納豆やヨーグルトなどの発酵食品を作り、人体に害のあるカビは、食べると食中毒をおこしたり、ハウスダストの原因になったりします。真菌類の一つ、ビール酵母はビール醸造に欠かせない有益な真菌ですが、白癬菌の方は感染すると水虫になってしまう厄介な真菌です。

水虫の症状について

水虫について
水虫の症状には、大きく分けて、足の指の間の皮がむけジュクジュクしたりする趾間型足白癬、足の裏や側面、趾の腹などに細かい水ぶくれができる小水包型足白癬、足の裏全体がカサカサして、厚く硬くなり、ボロボロと皮がむけてくるような角質増殖型足白癬の三つのタイプがあります。角質増殖型足白癬を放置すると、高い確率で、テレビでよく放送される爪白癬になります。

接触性皮膚炎やアトピー性皮膚炎なども水虫とよく似た症状が現れることがあり、足にかゆみがあるからといって水虫と断定せず、市販の水虫薬で効果が無い場合などは、専門医の診断を受けることが大切です。

水虫の治療法について

現在、水虫の治療方法として、趾間型足白癬、小水包型足白癬には塗り薬を使う方法が用いられます。使い方のポイントとして、皮膚がやわらかくなるお風呂上りに、患部より広めに、内側に向けて塗ること。再発を防止するために、症状が完全におさまってから最低一ヶ月は塗り続けることが重要です。最近では医療用として販売し10年経過し安全性が確認されると市販薬として販売されるケースがあります。スプレー・軟膏・クリーム・液状などのタイプがあり症状に応じて使い分けが出来るようになっています。

飲み薬は体の中から白癬菌を治療する方法で、角質増殖型足白癬、爪白癬に用いられ、塗り薬では白癬菌が潜んでいる場所まで到達するのが困難である場合に使われます。

治療の心掛け

日常生活の注意点

白癬菌は、ホコリやタオル類(バスマット等)を好みます。部屋をこまめに掃除し、お風呂場の足ふきマット等は常に清潔にして、白癬菌が住み付かないようにすることが大切です。スリッパは自分専用のものを使用し、ムレないように注意しましょう。公衆浴場・旅館など多くの人が利用する場所での感染も気を付けるべきです。

感染してしまったら

白癬菌は乾いたところが苦手です。できるだけ乾燥した環境をつくり、刺激性のない弱酸性石鹸で患部を洗い、清潔に保ちましょう。手足ならば、指の間までしっかり洗ってください。そして、毎日継続して、根気よく薬を塗ることを心掛けましょう。乾燥・清潔・継続・根気が水虫退治の近道です。