DHA(ドコサヘキサエン酸)について -2008年7月1日掲載-

DHA(ドコサヘキサエン酸)とは?

今話題のDHAとは、主にマグロやいわしなどの青魚の脂に多く含まれている栄養素です。「脂」と聞くと敬遠される方も多いかもしれません。しかし、豚や牛などの脂とは全く異なるものです。

専門的には牛や豚に含まれる脂は「飽和脂肪酸」、魚に含まれる脂は「不飽和脂肪酸」として区別されています。

飽和脂肪酸

主に動物性の脂やバターなどの乳製品に多く含まれています。

飽和脂肪酸は常温では固体で存在することから、体内でも固まりやすく、しかも血液をドロドロにし、中性脂肪やコレステロール値を上昇させてしまう作用があります。

この結果、動脈硬化や脳卒中などの生活習慣病を引き起こす原因となります。

不飽和脂肪酸

主に、魚の脂に多く含まれているDHA(ドコサヘキサエン酸)は不飽和脂肪酸の一種です。

常温では固まりにくく液体を保つ成分です。

牛や豚などの脂とは逆に血液をさらさらにしたり、コレステロールの生成を抑える働きがあり、高血圧や動脈硬化の予防にもつながるとされています。

また、視力の向上にも効果があるといわれています。目で見たものは網膜や視神経を通って脳に伝わることで、初めて視覚情報として認識されます。

DHAは脳細胞の原料となるだけでなく、網膜や視神経にも必要となっていることから、視覚からの情報をスムーズに脳に伝えることができるのです。

DHAはどこにあるのか?

DHA
DHA(ドコサヘキサエン酸)は体内で作ることができず、食べ物から摂取しなければならない脂肪酸です。

人間の場合、脳の内部と網膜に多く存在しています。脳の発育や機能の維持において重要な働きをします。そのため、情報伝達をスムーズにし、記憶力の低下を抑えたり、目にも良いとされています。まさにDHAは脳と目の栄養素といえるでしょう。

魚では、特に目の周りにある脂肪酸に多く含まれています。魚の頭部分は残される方が多いかもしれませんが、一度試されてみてはいかかでしょうか。

DHAの保存を助けるサプリメント

昔はいわしやさば、さんまなど日常生活で魚の占める割合は多く、自然にたくさんのDHAを摂取することができました。しかし、食生活の欧米化から肉食中心の食事に変化しつつある現状では、十分な量のDHAが摂取しにくくなっています。

そこで、手軽に栄養補給できる方法の一つとしてサプリメントがあります。

では、数あるサプリメントの中からどのようなものを選べばいいのでしょうか。

DHAは大変酸化しやすい栄養素なので、時間が経過すると効力が落ちてしまいます。

ここで、ビタミンEの登場です。

ビタミンEはこれらの酸化を防ぐ効果があるため、一定時間を越えても栄養が衰えることなく保存する事が出来ます。したがって、サプリメントで栄養補給するには、ビタミンEが含有されているものを選ぶのが良いでしょう。