フラワー薬局

お薬に「まごころ」を添えて。


フラワー薬局通信

薬剤師による、お薬や健康についてのコラム。
毎月月末に更新予定です。


おなかの病気(嘔吐下痢症) -2012年10月31日掲載-

嘔吐下痢症(冬期下痢症)とは

寒くなってから春先までの間に発生する、ロタウイルスやSRSV等小型球形ウイルスの感染が原因でかかる病気です。

症状

激しい嘔吐と下痢を引き起こします。
ウイルス感染のため胆汁が分泌されなくなり、下痢は米のとぎ汁のような灰白色の水様便で、すっぱい臭いがします。
合併症がなければ嘔吐は1~2日でおさまりますが、急激に体内水分が失われるため、脱水症を起こすことがあります。
下痢と嘔吐が同時に起こっているときは受診しましょう。特に尿量が減少しているときは注意が必要です。

治療法

  • 制吐剤(ナウゼリン坐薬等)
    内服は吐いてしまうことが多いため、坐薬での処方となります。
  • 整腸剤(ビオフェルミン・ラックビー等)

※脱水の心配があるときは糖分・電解質補給のため点滴が必要です。

食事療法

下痢を治すには薬よりも食事療法が大きな柱になります。

母乳・ミルクの場合

吐き気があるときは水分を少量ずつ。
母乳は続けても大丈夫ですが量は少なめにしましょう。
母乳やミルクに含まれる乳糖により、下痢が進行することもありますので、ミルクの場合は乳糖を含まない大豆乳や乳糖除去乳を選択することも一案です。
量を控えめにすること、もしくは薄めることは忘れないようにしましょう。

離乳食の場合

炭水化物は消化吸収が良いので、重湯や良く煮たおかゆはおすすめです。
便の様子を見ながら少しずつ食べさせていきましょう。にんじんやりんごも便を固める効果があります。
治ってくるとお腹がすいて食事を欲しがりますが、腸も万全ではありませんので、2週間ほどかけてゆっくりと戻していきましょう。

脱水予防――イオン飲料「OS-1」による補給

「OS-1」は経口補水液で、ペットボトルタイプ(200ml・500ml)とゼリータイプ(200g)があります。吐き気があるときは少量ずつこまめに飲むことが基本です。

個別評価型病者用食品です。

特定用途食品の中で、特定の疾病のための食事療法上の期待ができる根拠が、医学的・栄養学的に明らかにされている食品として厚生労働省が許可した食品です。

電解質と糖分の配合バランスを考慮し、軽度から中程度の脱水状態において電解質を補給維持するのに適している
感染性腸炎・感冒による下痢・嘔吐・発熱を伴う脱水状態や高齢者の経口摂取不足による脱水状態、過度の発汗による脱水状態に適している
※ゼリータイプ 咀嚼・嚥下困難な場合にも用いることができる

摂取量

摂取量の目安
年齢層 乳児 幼児 学童~成人(高齢者含む)
摂取量目安 30~50ml/㎏/日 300~600ml/日 500~1000ml/日

下痢が長引いた場合のおむつかぶれの予防

一番有効なのは洗ってあげることです。
お風呂は体力を消耗するためおしりだけ洗う座浴やシャワーにしましょう。
石鹸がしみて泣くこともありますが刺激物をつけたままにすると悪化するため洗いながし、かぶれの塗り薬※をつけてあげましょう。
便をしたら、おむつを取り替えお母様もよく手を洗いましょう。

※フエナゾール軟膏・亜鉛華軟膏・エキザルベ等

これから流行の季節を迎える嘔吐下痢症(冬期下痢症)では、兄弟姉妹のあいだや集団行動の中での感染に注意し、症状の早期判断やホームケアにつなげていただきたいと思います。

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