検査結果からわかること -2014年1月31日掲載-


病院・医院の受診で、健康診断で、血液検査等の検査があるかと思いますが、検査結果の数値からいろいろな事がわかり、病気の発見にもつながります。
検査項目は多数ありますが、代表的なものをご紹介します。

検査項目 参考基準値 備考
血圧測定(収縮時) 最高血圧:
90~140mmHg
高血圧は循環器(心臓・血管)の異常や腎臓・内分泌・代謝系の異常を知る手がかりになります。
最低血圧:
90mmHg未満
総コレステロール 220㎎/dl未満 血中コレステロールの総量です。
高い値は高コレステロール血症で、動脈硬化、糖尿病等の要因となります。
中性脂肪
(トリグリセリド)
35~149㎎/dL未満 血液中の脂肪の量です。
季節による変動も多少あり、代謝の活発な夏は低く、冬は高くなる傾向があります。高い値は高中性脂肪血症で、動脈硬化や肥満の原因となります。
HDLコレステロール
(善玉コレステロール)
男性:40~75㎎/dl以上 血管にたまったLDLコレステロール(悪玉コレステロール)を取り込んで、肝臓に持ち帰る働きがあるので善玉コレステロールといわれます。
低い値は動脈硬化やネフローゼ症候群等が疑われます。
女性:40~83㎎/dl以上
LDLコレステロール
(悪玉コレステロール)
70~139㎎/dL以上 多すぎると血管に沈着して動脈硬化を引き起こすことから悪玉コレステロールと呼ばれています。
高い値は、動脈硬化を促進し高脂血症になる可能性があります。
GOT(AST) 10~40U/L 肝臓疾患の診断に欠かせません。
GPT(ALT) 6~40U/L 肝臓疾患の診断に欠かせません。
特に肝炎では敏感に値が高くなります。
γ-GTP 男性:80U/L以下 アルコール性肝障害があると値が高くなります。
女性:48U/L以下
ALP 100~350U/L 肝機能障害があると値が高くなります。
胆管系の異常・骨疾患などによっても値は上昇します。
血糖値(空腹時) 70~109㎎/dL 高い値は、糖尿病が疑われます。
血糖値の高い状態が続くと血管や神経に障害をもたらし、いろいろな合併症をおこします。
Ht値
(ヘマトクリット)
男性:39.2~51.8% 両検査値とも低い値は貧血が疑われます。
女性:33.4~44.9%
Hb
(ヘモグロビン)
男性:13.2~17.6g/dL
女性:11.3~15.2g/dL
赤血球数 男性:420~570万個/μL 低い値は貧血が疑われます。
女性:376~500万個/μL
白血球数 男性:3800~9800/μL 高い値は細菌やウィルスの感染症、炎症が疑われます。
非常に高いまたは低い値は白血病が疑われます。
女性:3500~9100/μL

医療機関に受診して詳しい検査を行うことで、異常を早期に発見し、薬物治療を開始したり、生活習慣改善(食生活の改善、適度な運動等)による予防を行うことが大切です。