気を付けたい虫さされ -2018年6月29日掲載-

夏に向かうこれからの時期に、気を付けたいのが虫さされです。昨年話題になったヒアリや蜂について、症状・対処法・予防法などをまとめました。

ヒアリ

症状

軽度
痛みや痒み
中度
蕁麻疹(じんましん)
重度
呼吸困難・意識障害など

刺された瞬間は熱いと感じるような激しい痛みがあります。その後、刺された部位に痒みが出ます。
刺されて数分から数十分後に刺された部位を中心に腫れ、蕁麻疹が出ることもあります。
重度になると刺されて数分から数十分の間に息苦しさ、激しい動悸やめまいなどの症状が出ることがあります。

対処法

刺されてから20~30分くらい安静にして体調変化がないか注意してください。その後、病院を受診しましょう。
症状が悪化する場合、救急を受け付けている近隣の医療機関を受診し、アリに刺されたことを伝えてすぐに処置してもらいましょう。
また、ヒアリの毒は蜂の毒と同じ成分も含まれているので、蜂の毒にアレルギーのある場合は特に気を付けてください。

予防法

屋外での作業の際には手袋を装着するなど、肌の露出を避けましょう。
アリがのぼりにくくするため、靴や衣服にベビーパウダーを振り掛けておきましょう。
サンダルなどを屋外に置きっぱなしにしないようにしましょう。

駆除法

  • 殺虫剤の散布
  • 熱湯をかける
  • 毒餌の設置(安易な使用は避け、事前に専門家に相談するなど適切に使用しましょう)

殺虫剤はスプレーでも液剤でも構いませんが、巣に直接散布します。市販のもので駆除するより、専門業者による高圧散布の方が高い効果が期待されます。
熱湯は、巣穴とその周辺に注ぎます。熱湯が直接かかる範囲のアリには効果があります。
毒餌に即効性はありませんが、確実に駆除できます。ただし、安易に使用するとヒアリの定着を阻害してくれる在来種のアリも駆除してしまうこととなり、かえって定着につながる恐れがあります。

症状

蜂に刺されたときの症状には、刺された周囲にあらわれる局所症状と、体中にあらわれる全身症状があります。

局所症状
痛み・腫れ
全身症状
蕁麻疹・吐き気・呼吸困難

1回目に刺されたときは、痛み・腫れが1日以内に良くなることが多いです。
2回目以降はアレルギー反応がおこり、全身症状が出ることもあるので注意が必要です。

対処法

蜂の巣から離れ、刺された部位を流水でよく洗い流します。(蜂の毒は水に溶けやすいため)
針が残っている場合はピンセットなどで抜きましょう。
全身症状がなければ、市販のかゆみ止めを塗布するだけで済むこともあります。
蕁麻疹・吐き気などの全身症状がみられる場合は、医療機関を受診して処置してもらいましょう。

予防法

蜂や蜂の巣に近づいたり、刺激したりしないようにしましょう。
毎年、蜂が発生する場所で作業するときは顔を保護する防蜂網(ぼうほうあみ)を着用しましょう。(蜂は頭部や顔をねらってくるため)
黒色や花柄の衣服を避け、白っぽい衣服を着用し腕や足の露出を避けましょう。
ヘアスプレー・香水など匂いの強いものに寄ってくることがあるので、使用しないようにしましょう。
また、甘い匂いのジュースや飲料水にも寄ってくることがあるので注意が必要です。

蜂やヒアリ以外にもいろいろな虫に注意が必要です。暑くても、場合によっては長袖・長ズボンを着用し、予防することが大切です。夏の屋外での活動では、虫刺されだけでなく、熱中症にも注意して楽しんでください。