カビ・ダニアレルギーについて -2020年5月29日掲載-

風邪をひいていないのに、くしゃみや鼻水が止まらない。そんなアレルギー症状を引き起こす主な原因となっているのがカビやダニです。カビ・ダニに関する正しい知識と、これらが引き起こすアレルギー症状、そして予防や対処についてご紹介します。

カビとダニの好みは同じ?

カビ・ダニアレルギーについて
湿度が高い時期になると増えてくるカビやダニ。カビは湿度65%以上・室温20~25℃、ダニは湿度70%以上・室温20~25℃と、暖かくてジメジメした同じような環境を好むため、湿度の高い時期になると、カビとダニが繁殖してくるのです。
しかも、室内のダニはカビを好物としているため、カビが繁殖している場所にはダニも発生しやすいという、うれしくない相乗効果も働きます。
こうしたカビやダニのフン・死骸を吸い込むことで、アレルギー症状を引き起こすこともあるため、正しい知識と身につけて対策を行うことが重要です。アレルギーとは、外から入ってくる異物から体を守る免疫という仕組みがマイナスに作用する現象ですが、その症状はさまざまです。よく見られる症状としては、「アトピー性皮膚炎」や「ぜんそく」、「鼻炎」、「目のかゆみ」などがあります。

注意すべきアレルギーの疾患や症状は?

カビ・ダニ(フン・死骸)が引き起こすアレルギー症状は、鼻炎や皮膚炎、ぜんそく、目のかゆみなどさまざまです。ダニ(フン・死骸)が肌に触れることでかゆみを伴う皮膚炎を発症するほか、吸入することで発症する疾患も数多くあります。中でも典型的な疾患がアレルギー性ぜんそくです。特に小児ぜんそくの場合は、80%以上がダニアレルギーに起因するとも言われています。
カビも同様に、胞子を吸入することによって、気管支ぜんそく、さらには重症化して肺炎を引き起こす可能性があります。アレルギーや感染症は重症化するケースもあるので、気になる症状が現れたら、早めに医療機関を受診しましょう。

カビ・ダニアレルギーに負けない部屋づくりをしましょう。

お風呂
使用後しばらくは必ず換気しましょう。使用中も換気扇をつけるほうが望ましいです。
シャワーの後は水滴をふき取る。そこまで手間がかけられない場合は、冷水を全体にまわしかけて温度を下げるだけでも効果的です。カビの餌になる石鹸カスの掃除も忘れずに。
発生したカビの除去もこまめにしましょう。
キッチン
食材は新鮮なうちに使い切りましょう。冷蔵庫の中のチェックも忘れずに。
料理中は温度が上がるので、換気扇を忘れずに回しましょう。
ごみ箱はこまめに空にして、定期的に洗うといいでしょう。
締め切った戸棚の中も要注意です。晴れた日は開け放って換気してください。
ベッドの周り
布団やシーツなどはこまめに洗うといいでしょう。
汗で湿気た布団は広げて乾かしてから収納しましょう。
天気のいい日に布団を干し、布団たたきをすると布団の中のダニの死骸が表面に出てきてしまうので避けましょう。掃除機で吸い取ることがおすすめです。
お部屋
ホコリがたまりやすいカーペット、ぬいぐるみなど、ダニの好む環境は避けるべきです。
押し入れやクローゼットも湿気が溜まり、カビ・ダニが好む環境です。定期的に開け放って空気の入れ換えをしましょう。
エアコン使用後はしばらく送風機能を使いましょう。風で内部の水滴を飛ばします。また、エアコンのフィルターの掃除も忘れないでください。