新型コロナウイルス感染症に関する検査について -2022年9月5日掲載-

新型コロナウイルス感染症が初めて確認されてから2年余り、感染症に関する検査が身近なものになってきました。PCR検査、抗原検査、抗体検査など、いくつかありますが、それらの違いについてはご存じでしょうか。

PCR検査と抗原検査は現在の感染の有無について、抗体検査は過去の感染について調べることができます。

PCR検査について

新型コロナウイルス感染症に関する検査について
PCR検査は、ウイルスの遺伝子の一部を増幅させて検出する検査です。
PCR検査は、ウイルスの量が少量であっても検出することが可能で、他の検査に比べ最も精度が高い検査です。しかし、検査にかかる時間が長いことや費用が高いこと、専用の検査機器が必要となるため気軽に受けることができない点などがデメリットとしてあげられます。
検査における手順も温度調節など複雑であり、専門のスタッフや機関が必要なため難易度は高い検査です。

抗原検査について

抗原検査はウイルスの特有のタンパク質(抗原)を検出する検査です。
抗原検査には抗原定性検査と抗原定量検査がありますが、一般的に行われている陽性か陰性かのみを判断する定性検査について説明します。
抗原検査は、医療機関にかからなくても自身で行える点や、検査にかかる時間が15~30分程度であるため手軽に検査することができます。
しかし、抗原の検出にPCR検査より多くのウイルスを必要とするため、感染していても陰性となることがあり、精度が劣ってしまいます。検査のタイミングが早すぎたり、検体の採取方法に問題がある場合など、検体の採取がきちんと行えていないと陽性であっても陰性の結果となることがあります。
発熱や咳など感染症の症状が出ている時は、体内でウイルスが増殖している状態といえます。PCR検査と比べ多少精度が落ちる抗原検査ですが、有症状の場合は、正しい結果が得られやすく、逆に無症状者の場合は検出が難しいため正しい結果が得られにくいとされています。
抗原検査はPCR検査前のスクリーニングとして、手軽に受けることができます。

抗体検査について

抗体は体内に侵入した病原体などを認識するタンパク質です。ウイルスに感染すると抗体がつくられ、免疫を獲得するのですが、その抗体を検出することにより、過去の感染が確認できます。

原理や目的の異なる検査を症状や状況に合わせて使い分けることで、治療やより効果的な感染拡大防止の対策を行うことが重要です。

今後、ご自身で検査される機会があるかもしれません。陰性判定が出た場合でも症状があれば治療が必要ですし、陽性判定が出たら症状の有無にかかわらず医療機関に相談するようにしましょう。

新型コロナウイルス感染症に関する検査について
PCR検査 抗原定性検査
検査対象 遺伝子 タンパク質
かかる時間 数時間~ 10~30分
精度 高い
抗原検査より少ないウイルスで検出可能
PCR検査より劣る
一定以上のウイルス量が必要
場所 検査機関で実施 採取したその場で可能
専用キットで自宅でも可能
メリット 精度が最も高い 時間やコストがかからない