抗生物質に関するQ&A -2008年12月1日掲載-

寒さが厳しくなってきましたが、風邪をひかれていないでしょうか。咳や鼻水の症状で病院に行くと抗生物質というお薬が処方されることがあります。今回は、この抗生物質についてよくご質問いただく内容にお答えしたいと思います。

Q.抗生物質って何?

A.微生物が産生し、ほかの微生物の増殖を抑制する物質の総称で、様々な感染症の治療に用いられています。

Q.抗生物質はきつい薬なの?

A.“細菌を殺す薬”と説明されることが多いので、きつい薬という印象を受けますが、炎症の原因となっている微生物の増殖を抑える薬です。
お薬の量や回数は、効果が最も期待できるように処方されていますので、医師・薬剤師の説明の通り、正しく服用しましょう。少しよくなったなぁと感じても、途中で薬を中止してしまうと残っていた微生物がまた増殖することがありますので処方されたお薬は最後まで飲み切りましょう。

Q.抗生物質を飲むと下痢をするの?

A.抗生物質は、外から体内に侵入してきた微生物に対してだけでなく、体中で腸内バランスを保っている腸内細菌にも作用することがあり、結果として軟便や下痢になることがあります。腸が弱い方や普段から下痢気味の方は診察時にそのことを医師に伝え、整腸薬を処方してもらうと良いですね。

Q.長期間飲んでいても大丈夫なの?

A.抗生物質は、その種類によって作用する微生物が決まっています。そのため、一定期間服用しても症状が改善しなければ他の抗生物質に変える必要があります。風邪のような軽い症状では5日程度の服用で済みますが、病気によっては1ヶ月以上、または年単位で服用を続ける場合があります。長期間の服用で不安を感じた時には、自己判断で中止せず、医師・薬剤師に相談してください。