お薬の副作用について -2009年4月1日掲載-

処方せんでお薬を受け取られると、一緒にお薬の説明書を渡されることが多いと思います。そこに書かれた副作用の部分を読んで、薬の服用を勝手に止めてしまったという経験はございませんか。

薬の副作用と一口で言っても、服用を中止しなければならない命にかかわる重大なものから、治療のために付き合っていかなければならないものなど様々です。

例えば「体がだるい」という症状は肝機能障害という重大な副作用の可能性もあれば、眠気からくるだるさということもあります。肝機能障害などの重大な副作用なら、薬をすぐに中止しなければなりませんが、眠気が原因の副作用なら治療を優先する場合もあります。ではその区別はどうすればいいのでしょうか。

重大な副作用は皮膚・肝臓・腎臓・肺・胃腸・心臓・血液・神経・脳など体のどんな部分にでも現れる可能性がありますが、それぞれ特徴的な副作用症状が現れます。たとえば「肝機能障害」では「だるさ」すなわち「倦怠感」だけでなく「食欲不振」や「吐き気」「発熱」「皮膚が黄色くなる」などといった他の症状も現れてきます。また「急性の腎機能障害」でも「倦怠感」が現れますが、他に「尿量が少なくなる」「むくみ」「急に体重が増える」といった症状を伴うなど、重大な副作用では一つだけでなく、複数の症状が一緒に起こることが多いようです。このような場合は服用を中止してすぐに受診が必要です。

副作用の多くは血液検査やレントゲンなどの検査で見つけることもできます。お薬の説明書に記載されている副作用症状でも、また記載されていない症状でも、お薬をのみ始めてから気になる症状がある場合には、まずかかりつけの薬剤師にご相談ください。