花粉症を乗り切るために -2012年2月29日掲載-

春といえば花粉症。そんなふうに連想される方は多いはずです。「つらい季節がやって来る。」と思っている方、「今まで大丈夫だったのに、突然花粉症になって、花粉症ってどうしたらいいの?」という方もいるはずです。自分の花粉症を理解して、このつらい花粉の季節を乗り切りましょう。

まず花粉症とは?

花粉症とは花粉(アレルゲン)によるアレルギーのことです。花粉が目や鼻の粘膜に接触することで、アレルギー症状が現れます。主にくしゃみ、鼻水、鼻づまり、目のかゆみがみられます。目のかゆみはかゆいからと擦ったりすると、角膜や結膜を傷つけて悪化させてしまいます。他にも全身倦怠感、のど、気管支などにも症状がでることがあります。花粉症の症状は多くの場合ヒスタミンいう化学物質が関わっています。花粉症の方の体の中に花粉が入ってくると、このヒスタミンという物質が放出されアレルギー症状を引き起こします。

花粉症の原因となる植物と舞い飛ぶ時期は?


花粉症の代表的な植物として有名なのはスギやヒノキです。スギやヒノキは春ごろに飛散しますが、他にも花粉症の原因となる植物はたくんさんあるので、花粉症は春に限ったことではないのです。夏から秋にかけては、イネ科の植物やブタクサなどが飛散します。それぞれ飛散する時期は異なり、また場所によっても異なるため、症状が現れる時期は人によってさまざまです。病院で、自分がどんなものにアレルギー反応があるのか特定しておくと発症時期が予想しやすくなります。

花粉症の生活上の注意点は?

花粉の飛散する時期には、花粉から遠ざかるのが第一です。生活する上で自ら予防していきましょう。最近は、インターネットやテレビでも花粉の飛散情報が入手することができるので、生活の上で参考にしてみるのも一つです。

  1. 外出はなるべく控えましょう。
  2. 外出する際には、マスク、メガネ、帽子など着用して花粉を遠ざけましょう。衣服は表面がスベスベした素材のものを着用すると良いでしょう。
  3. 花粉を家の中に入れないようにしましょう。よく花粉をはらい落してから家の中に入りましょう。
  4. 花粉を除くために、こまめに掃除をすることも大切です。
  5. バランスのとれた食生活をおくりましょう。たばこやお酒、刺激性の強い香辛料などの摂取は控えめにしましょう。
  6. ストレスをなくすように心掛けましょう。
  7. 夜更かしはせずに、規則正しい生活をしましょう。

花粉症の薬物治療の開始時期は?

花粉症の症状(目がかゆい、くしゃみ、鼻水など)が始まる時期の2週間くらい前から医師に相談するといいです。そうすると、つらい症状ができるだけ軽くなると言われています。早めの治療を受けるためにも、毎年いつ頃、花粉症のどのような症状がでるのか、アレルギー日記をつけて記録をとっておくと便利ですね。

薬物治療は飲み薬(抗アレルギー剤など)、目薬(抗アレルギー剤、ステロイド剤)、点鼻薬などを症状に合わせて、組み合わせて使用されます。飲み薬は薬の種類によっては眠気が出やすいものもあるので、日常生活に支障がでる場合は医師に相談してみましょう。

なかなか病院にいけない方は、医療用成分である薬が、今は一般用医薬品(OTC)で販売されているものもあるので、ドラッグストアなどで薬剤師に相談してみてください。

お薬を使用して症状が軽くなっても、花粉症は治ったわけではないので、お薬は規則正しく使用しながら、毎日の生活で花粉に気を付け、花粉から身を守り、つらい時期を乗りきりましょう。