地方発ローカルベンチャー成功の条件
ぶれない信念を糧に株式公開
成長を続けるメディカル一光グループの軌跡
- 著者:鶴蒔靖夫
- 定価:本体 1,980円(税込)
- ISBN978-4-87218-464-8
お届けは10月12日以降となります
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地方で起業した会社を大きく成長させるために経営者に求められるものはなにか。メディカル一光グループの成長の軌跡から読み解く。
目次
- 第1章
- 起業による雇用創出で地方を元気に
- 第2章
- 地方ベンチャーから上場企業へ
- 第3章
- 起業家・南野利久の経営理念と哲学
- 第4章
- 患者満足を追求する調剤薬局事業
- 第5章
- 超高齢社会のニーズに応えるヘルスケア事業
- 第6章
- メディカル一光グループのさらなる成長戦略
日本では、ベンチャー企業の10年生存率は1割にも満たないと言われている。ましてや、地方で起業し、上場企業へと成長した会社となると、ほんの一握りにすぎない。しかし株式会社メディカル一光グループは、1985年に地方都市の三重県津市にて調剤薬局経営を事業目的として設立され、創業20年目の2004年にJASDAQへの株式上場を果たしている。
メディカル一光グループの歴史は、1980年に創業した医薬品卸会社から始まった。その後、取引先の小児科医から調剤薬局の出店を要請されたことを機に、医薬分業の黎明期とも言える1985年に、調剤薬局事業を目的にメディカル一光グループを設立。同年6月に津市内に調剤薬局1号店を開局して以来、国が推進する医薬分業を背景に、事業を拡大してきた。さらに2005年からは、調剤薬局事業に次ぐ第2の柱として、有料老人ホームの運営をはじめとしたヘルスケア事業(介護事業)にも乗り出している。
最初の事業である医薬品卸、および現在の2本柱である調剤薬局と介護サービスに共通するのは、いずれも社会保障制度のもとでの事業という点だ。
「国民が安心して暮らせる制度のもとで事業を展開していけば、安定成長ができるのではないかと思ったのです」
メディカル一光グループ代表取締役社長の南野利久氏は、これらの分野に着目した理由をこのように語る。こうした着眼点は、地方での起業を考える際には非常に重要だと言える。
地方での起業には、都市部での起業にはないメリットがある一方で、デメリットもある。都市部に比べて、物価が安いため各種コストが抑えられることや、企業の数がそもそも少ないために競合も少ないことなどは地方のメリットだが、市場規模、優秀な人材の獲得および人的ネットワーク構築のしやすさ、情報入手の速さや精度などでは、都市部に劣る部分がある。
だからこそ地方での起業では、都市部での起業以上に、どういう事業で起業するか、その事業がこの地で安定成長できると考えうる根拠はなにかを、きちんと見極めることが重要だ。そしてなによりも、その事業活動によって、地域からの信頼を勝ち得る必要がある。
本書は、三重県津市で創業したメディカル一光グループの今日までの歩みを振り返るとともに、地方の中小企業が株式上場を成し遂げ、地域の信頼を勝ち得るために、創業社長である南野氏がどのような考えのもとでどのような経営努力をし、人材をどのようにして育ててきたのかを紹介し、地方企業として成長をめざす経営者に求められる経営哲学やリーダー像を明らかにする。
2020年10月12日出版予定
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