玉城沖縄知事が「まん延防止」要請検討=感染急増、各地で懸念高まる―新型コロナ

沖縄県の玉城デニー知事は4日の記者会見で、県内の新型コロナウイルス感染者の急増を受け、特別措置法に基づく「まん延防止等重点措置」の政府への適用要請を検討する考えを示した。新型コロナの新規感染者は各地で増加しており、首長からは同日、「強い警戒心を持っている」(熊谷俊人千葉県知事)など懸念の声が相次いだ。

玉城知事は会見に先立ち、同措置をめぐり松野博一官房長官と電話で協議。「要請した際は速やかに検討してほしい」と訴えた。会見では「県としてはもはや『第6波』に突入したと認識している。感染の広がり方が尋常ではないことを考えると、1週間後などという悠長な議論になってはいけない」と強調した。これに関し、松野氏は首相官邸で記者団に「要請が正式に出された場合は速やかに検討する」と語った。

コロナの感染状況について、京都府の西脇隆俊知事も会見で「年末年始にかけて拡大傾向にある。第6波の入り口にある」との認識を示した。

東京都の小池百合子知事は職員への年頭あいさつで「強い危機感を持って戦いに臨まないといけない。これまで培ってきた知見、経験の真価が問われている」と述べ、先手の対策を呼び掛けた。

横浜市の山中竹春市長は変異株「オミクロン株」について「大変強い懸念を持っている。早ければ1月末にも第6波のピークを迎える可能性もある」と述べ、3回目ワクチン接種の前倒しや医療提供体制の拡充を強調。熊谷知事も「今後急速に(オミクロン株への)入れ替わりが進んでいく」と指摘した。

大阪府の吉村洋文知事はオミクロン株について「感染拡大力は明らかにデルタ株より強い」としつつ、「オミクロンの陽性者で重症者は今のところいない。デルタ株と少し違うのではないかという意見もある」と述べた。

時事通信社

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