コロナ検査キット、無料配布へ=土日診察拡大、岸田首相が医師会に依頼

岸田文雄首相は22日、新型コロナウイルスの感染急増に伴う医療機関の負担を軽減するため、発熱外来で診察する代わりに抗原検査キットの無料配布で対応する方針を表明した。日本医師会の松本吉郎会長と首相官邸で面会し、協力を要請した。

病院などが患者で混雑し、診察を断らざるを得ないケースが出ていることを踏まえた措置。対象は軽症で重症化リスクが低い患者とし、自分で検査し、健康観察を担う地方自治体の相談窓口に結果を自ら連絡してもらう。

松野博一官房長官は記者会見で「体制整備を自治体に要請する。可能なところは今週末からでも実施できるよう働き掛けたい」と強調。後藤茂之厚生労働相は記者団に、1億8000万回分の検査キットの在庫があると説明し、「医師会とも相談し、行き渡るようにしていく」と語った。

同時に首相は松本氏との会談で、発熱外来での受診機会を確保するため、「土日に対応できる医療機関を増やしてほしい」とも求めた。

政府は病床の確保も加速する方針。首相は22日、長野県軽井沢町での講演で「5万の病床を、近いうちにフル稼働させる」と述べた。一方で「現時点で新たな行動制限は考えていない」と語った。

時事通信社

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